といっても,ほとんど釣りの経験がほとんどない私の話ではありません.
開高健のエッセイ,「私の釣魚大全」の話です.
去年あたりから開高健にハマって読み漁っているのですが,釣魚エッセイとなると興味がないわけではないけどあまり縁がないという感じで後回しにしていました.そろそろ残りが少なくなってきたので,買って読んでみるとこれが面白いのです.
思わずグッと捉まれるような巧みな比喩やwitに富んだ文章で,素手でコイを獲る名人,雲古ちゃんと魚とシエスタをめぐる輪廻,連戦連敗の記録などなどの話が綴られていて,その中から釣りへの愛情や著者の人柄が滲み出てくるのです.
開高健の本の中でもかなり好きな一冊となりました.釣りをする人にもしない人にも,そして釣りなんて大嫌いだという人にもおすすめです.たぶん.
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